無邪気なままの熱で

黒部川じっくり探索ルート-後編-

のんべんだらりと後編です.

daucas-carota.hatenablog.com

 

立山黒部アルペンルートの起点・立山駅へ

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夜ごはんのバイキングがなんかすごかった.のっぺい汁うめえ

翌日,緊張で朝5時半に目が覚めた.

しっかりと朝風呂を堪能して朝8時半にホテルを出発.ちなみに今回泊まったホテルやまのはは温泉も飯も卓球も最強でした.宇奈月はやまのはと覚えて今日は帰ってください.

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あずさ2号』の狩人のサインもあるよ!

宇奈月から1時間強で立山駅に到着.ここからは車が入れないので業者に預け,いよいよアルペンルートが幕を開ける.

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アルペンルートのスタートになる立山

この画像から見て分かる通り修学旅行生と思われる学生がいっぱい.どこから来たのかなと思ったら近隣の某市の中学生だった.

大体ここら辺の学生の修学旅行としてはディズニーが多いらしい.それが黒部に変化.筆者的には嬉しいが彼らはどう思ってるんだろうな.

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のりものあつまれ いろんななにがし

この立山黒部アルペンルートは富山・立山から長野・扇沢まで抜けるルートであるが,その途中でケーブルカーとかロープウェーとか様々な乗り物を乗り継いで進んでいく楽しいルートである.早速まずはケーブルカーでぐいぐいと上がっていく.

立山のベースキャンプ・室堂へ

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国鉄の様な雰囲気のあるケーブルカー

まぁケーブルカーはね.大都会伊勢原にもあるからね,とスかしてたらあっさりと終点に到着.その名も美女平である.

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美女を30秒探しました.バスが来たので諦めました.

美女平からはバスで標高2450mの室堂へと向かう.このルートは春に「雪の大谷」としてウォーキングが開催されている地点になる.行ってみてぇ

www.alpen-route.comまたこのバスの途中停留所である弥陀ヶ原には「ガキの田」と呼ばれる湿原がある.

I君と筆者が名前だけで途中下車を進言したがあっさりと却下された.賢明な判断であった.

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ここら辺がガキの田かなという点をバスから撮る.美女平とかガキの田とか立山には名前面白ポイントが多いね

そんな弥陀ヶ原から20分でバスは室堂に到着した.

室堂をちょいちょい探索

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駅を出ると立山を示す岩があります 左からは水が湧いている(うまい)

立山北アルプスの一部であり,火山カルデラを持っている.そのため特徴的な地形があふれており,ここで1時間くらい探索することとした.

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みくりが池. 晴れてると湖面に立山が映るらしい.安心の曇りである

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地獄谷. 火山ガスが噴出してるためあんま近づけんらしい 確かにすごいにおいがしました

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血の池. この赤は鉄がどうのとか雑化学知識を披露してたけど全て適当です

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ここら辺のどっかが立山だろうとか言いながら適当に撮った上に指も入ってるどうしようもない写真

謎乗り物で立山から降下

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普通のバスに見えるんですけどね…(Y君撮影)

室堂からはトロリーバスでいよいよ立山を下り始める.「このトロリーバスは『鉄道』なんだよ!」と興奮するY君.架線がなんちゃらの関係上これは扱い的に「車」ではなく「鉄道」となるらしい.

加速に注目してほしいと力説するY君に従って注目していると,確かにこの加速感は明らかに普通のバスや清〇ライナーとは異なった感触である.雰囲気的にはゆりかもめみたいな感じである.加速だけなんっすけどね.

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遂に黒部湖が見えてきた

感動するY君を横目に10分,バスは大観峰に到着した.

名前の通り素晴らしい眺めである.いよいよ黒部ダムが貯めた水を湛える黒部湖も見えてきた.

続いての乗り物は下にちょろっと写ってるロープウェー.なんと途中に支柱がないという恐怖の乗り物である.その距離1638m.このワンスパン方式と呼ばれる方法では最長の距離である.1)この方式がとられた理由としては支柱をいっぱい設置すると雪崩でぶっ倒れる可能性が高いからだそーです.2)

1) (Y,2020)   2) (H,2020)

さてこの乗り物,個人的には結構怖かったのだが,同乗した中学生軍団が元気に歓声を上げているため恐怖心は飛んで行ってしまった.サンキュー中学生.ガキの田とか言ってはいけない

その後は盛り上がりのないケーブルカー(地下だった)を経て,ついに黒部湖へと我々は降り立った.

関西の電力源・黒部ダム

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いけはひろいな おおきいな

黒部湖では滞在時間をたっぷりとったので,とりあえずまずはダムの反対側にある吊り橋を観察.

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質素かつ頑強

非常に力強い橋であった.吊り橋効果も何もあったもんじゃない.まあ男四人なんですが.(しょうがないので自撮りとかして遊んでました)

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X

黒部湖遊覧船の乗り場に来てみると,待合室でプロジェクトXの上映が行われていた.

黒部に行く際には是非とも必修科目にしていただきたい名作である(この回の影響で中島みゆきさんは極寒の黒部ダムから中継で紅白に出たらしい)

ちなみに遊覧船は貸し切りで乗れず.名だたるものを追って,輝くものを追って,人は氷ばかり掴む…

仕方ないので一度駅に戻り,ダムへと向かった.

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黒部ダム(1956年着工,1963年完成 貯水量2億トン 別名 黒四ダム)

遂に現れた黒部ダムである.その圧倒的な放水量,せり出すコンクリート,膨大な貯水量から導かれる莫大な電力,どれをとっても一級品のダムと言っていいだろう.

そしてこのダムを戦後間もない時期に作り上げた土木業者の技術力や人の力はとてつもない.というかヤバい.雪の立山をそりで走り抜けて救援物資を運ぶとかアムンゼン南極探査隊くらいでしか聞かないエピソードである.

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落としたら一巻の終わり 指を入れないと撮れないレベルの恐怖

実際に堤体から下に向けて写真を撮ってみると足がすくむどころかもう下が見えないといったレベルである.そして堤体が長い.とにかくデカいのだ.

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上から

左端にいる人と比べるとこの大きさが分かると思う(わかってほしい)

大体この堤体は往復で1kmくらいらしいのでI君と競走してみた.4分少々かかった.完全な奇行であった.(勝った)

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歴史のお勉強

博物館的な所も無料で見ることができる.ダムが出来るまでの歴史ビデオが閲覧可能なのだが,建設中のビデオとおじいちゃんのエピソードトーク(ハイビジョン映像)の画質差が印象的であった.ストーリーが劇場的すぎて,そりゃ映画化もするわけである.いいビデオだった.

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驚きの事実

びっくりしたのはダムと発電所の位置が10km程度離れていること.あの大迫力放流は実は観光のためだけに行われているのである.このダムはどれだけのポテンシャルを秘めているのだろう.

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改めて中腹から

 このように色々と御託を並べてきたが,やはりこの迫力は生でみないと分からないと思う. 是非一度行ってみてください.そこそこ時間かかるけど.あと寒いけど.

総括

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帰りのSAで食べたローメン.見ての通り焼きそばの味がします

やはり生で見るダムは最高や.あと欅平も見とくと一連の流れが分かってよかったです.(企画してくれたH君Y君に感謝)

次は春ぐらいに行って欅平の奥の方の温泉に入って,雪の大谷見て,ガキの田行って,旬のホタルイカを食べたいなと思いました.宿題しかないですね.